ピ ッ ク 

 

◆◇◆ POC2012年度代表馬 2年連続オルフェーヴル ◆◇◆

-2012/12/26-

2012年のPOC年度代表馬は、2年連続で高畠オーナーのオルフェーヴルが獲得。3冠馬としてはもっと勝利を重ねてほしい部分もあったが、宝塚記念の勝利と凱旋門賞2着は十分誇れる戦績。同じ3冠馬ディープインパクトが4歳で引退したため成し得なかったPOC初の3年連続年度代表馬へ向けて、新たなスタートを切る。
最優秀3歳馬には最終週に同じ林オーナーのワールドエースを抜いたガンジス。ダートでも実績を挙げた馬で最優秀3歳に輝いた馬は2001年に鈴田オーナーのクロフネがいるが、ダートを中心に活躍した馬としては初めて。
最優秀2歳馬は、こちらも最終週に空耳オーナーのラウンドワールドを抜いた、ギルボオーナーのエピファネイアが無敗の3連勝で獲得。3冠の声も上がるほどの隙のない勝利を重ね、来年は直接対決の前から古馬オルフェーヴルとの年度代表馬争いが始まるかもしれない。
最優秀オーナーには、
最終週の最終日にわずか65Pのまさにハナ差で田坂オーナーを抜き去った林オーナー。何度も獲得しているイメージがあるが、実はこれが2002年以来10年ぶり2度目の戴冠。新馬勝ちがひとつ未勝利勝ちになっていただけで差し切れなかった奇跡の追い込み。
最多勝オーナーには、トップタイに並びかけてきた千葉オーナーと林オーナーを最終日に振り切った空耳オーナー。オーナーリーディング最下位での最多勝獲得は過去に例がない珍事。

リーディングホース争いは、これほどの名馬達を擁しながらも意外とポイントゲットに苦労した1年だった。3歳クラシック戦線のほうは、今年も役者が揃ったように思われたが、終わってみれば故障や伸び悩みでやや不発気味に終わった。2歳はやはりエピファネイアが抜きんでている。リーディングオーナー争いは、もう二度とないくらいのデッドヒートに終わった。このわずかな差を制したことが来年に大きく響きそうだ。

 

◆◇◆ 最終日に林オーナー逆転リーディング
    空耳オーナーはリーディング最下位で最多勝の珍記録達成 
◆◇◆

-2012/12/24-

最終週までもつれ込んだPOCオーナーリーディング。暫定トップは田坂オーナーだが、2位の林オーナーは多頭出し、3位の高畠オーナーは有馬記念出走で最後まで望みをつないだ。有馬記念は田坂オーナーのルーラーシップが大きく出遅れで3着まで、高畠オーナーもここでリーディング3位が確定した。しかしその後のギャラクシーSを林オーナーのガンジスが勝利し、トップまで285Pに迫る。そして迎えた最終日、林オーナーはまだ3頭の出走を残し、そのいずれが勝ってもリーディング逆転が可能となる。その最初の出走となった阪神5Rの新馬戦に、ドラフト2位リグヴェーダが登場し、1番人気に応えて勝利。わずか65P差で田坂オーナーを抜いてリーディングトップに立った。しかしまだリーディング確定とはならず、田坂オーナーのマルセリーナが出走する阪神カップまで結果は持越し。だが田坂オーナーのリーディング逃げ切りならず、その瞬間に林オーナーのリーディングが確定した。
POC最多勝リーディングも今年は超の付く大激戦で、18勝で単独トップだった空耳オーナーに、千葉オーナーがリヤンドファミユの未勝利勝ちで並びかけ、さらに林オーナーがガンジスとリグヴェーダの2勝でこちらもトップタイ。ポイントリーディングだけでなく最多勝争いでも最終週に3オーナーがトップに並ぶという大激戦。しかし中山9Rの冬桜賞に出走した空耳オーナーのルミナスウイングが勝利を収め、ぎりぎりのところで19勝で一歩抜け出して単独トップ確定。空耳オーナーはPOCリーディングでは最下位となりながらの最多勝という、非常に珍しい記録を打ち立てた。

 

◆◇◆ エピファネイア ラジオNIKKEI杯2歳S勝利
    
無傷の3連勝で名実共にクラシック主役へ     
◆◇◆

-2012/12/22-

POC2歳世代の暮れの大一番、ラジオNIKKEI杯2歳Sで、ギルボオーナーの無敗馬エピファネイアと、千葉オーナーの無敗馬キズナ、空耳オーナーの2歳リーディングホースラウンドワールドが、上位人気を独占しての対決。レースは誰も逃げたがらない超の付くスローペースで展開され、ラストの直線勝負。結果は1番人気のエピファネイアが着差は小さいものの余裕のある勝利。役者が違った。2番人気のキズナは3着、ラウンドワールドは出遅れて後方のまま6着と、自慢の末脚は不発に終わった。
この勝利でエピファネイアはラウンドワールドとの直接対決を制して2歳リーディングを奪い取った。ギルボオーナーも千葉オーナーを抜いて4位に浮上。オーナーにとっても馬にとっても、来年につながる大きな勝利となった。

 

◆◇◆ ダイワファルコン 福島記念で重賞初V ◆◇◆

-2012/11/18-

高畠オーナーの5歳馬ダイワファルコンがGIIIの福島記念に出走し、トップハンデを背負いながらも2着に2馬身差をつける完勝で重賞初制覇を飾った。オルフェーヴルという強力な大黒柱を持ちながらも、オーナーリーディング3位に甘んじている現状を打破するために、大きな2枚目の看板として期待される。

 

◆◇◆ ルルーシュいよいよ本格化
    アルゼンチン共和国杯で重賞初制覇
 
◆◇◆

-2012/11/04-

千葉オーナーの次代を担う素質馬ルルーシュが、GIIのアルゼンチン共和国杯を先行抜け出しの危なげない競馬で勝利。初重賞制覇でいよいよ本格化の兆しを見せる。千葉オーナーはオーナーリーディングでもギルボオーナーを抜いて4位に浮上。最近勢いのなかった千葉オーナーに再び躍進の気配。

 

◆◇◆ オルフェーヴル 惜しくも凱旋門賞制覇ならず ◆◇◆

-2012/10/08-

前哨戦のフォワ賞を勝って、堂々の1番人気で凱旋門賞に望んだ高畠オーナーのオルフェーヴル。後方待機から最後の直線で一気に先頭に立ち、勝ったかと思われたところでソレミアにかわされて無念の2着。日本馬による凱旋門賞制覇の夢は叶わなかった。しかし国内だけでなく世界でも通用することが証明され、今後さらなる飛躍が期待できる。

 

◆◇◆ オルフェーヴル 凱旋門賞前哨戦フォワ賞V ◆◇◆

-2012/09/17-

三冠馬オルフェーヴルが、この秋に挑戦する凱旋門賞に向けた前哨戦フォワ賞に出走。道中は最後方に位置し、最後の直線で内を突いて抜け出す勝利。前哨戦できっちり結果を出して、最高の状態で本番を迎える。POC馬初と同時に日本馬初の凱旋門賞制覇へ向けて期待が高まる。

 

◆◇◆ ドナウブルー 関屋記念レコードV ◆◇◆

-2012/08/12-

林オーナーのドナウブルーが関屋記念で1番人気に応えてレコード勝ちを収め、重賞2勝目をゲットした。いよいよ本格化の兆しが見え始め、秋のGI戦線に向けて期待が高まる。この勝利を機に林オーナーの猛追が始まりそうだ。

 

◆◇◆ 復活オルフェーヴル 宝塚記念圧勝
    ルーラーシップ2着で田坂オーナー4週連続重賞連対 
◆◇◆

-2012/06/24-

古馬になって勝てない王者オルフェーヴルと高畠オーナー。復活を賭けて宝塚記念に堂々の1番人気で出走。追うのは田坂オーナーの2番人気ルーラーシップ。結果は2着のルーラーシップを2馬身突き放してオルフェーブルが復活の勝利。これでオルフェーヴルはGI5勝目となり、POCポイントは千葉オーナーのブエナビスタに次ぐ歴代3位に浮上。今年は最下位に低迷していた高畠オーナーも、これで一気に3位に浮上し、いよいよ田坂オーナー追撃に掛かる。
一方の田坂オーナーはルーラーシップがしっかりと2着を確保し、先週までのGIII3連勝に次いで4週連続の重賞連対となり、他オーナーを突き放す一方の独走態勢に入った。

 

◆◇◆ 田坂オーナー 3週連続重賞V
    今週も初重賞制覇 グルヴェイグ マーメイドS完勝 
◆◇◆

-2012/06/17-

田坂オーナーのグルヴェイグが、先週のトーセンレーヴに続いて今週もマーメイドSで初重賞制覇を達成。先々週のトゥザグローリーの鳴尾記念Vから3週連続重賞制覇という、過去に例をみないほどの好調ぶり。レース内容もまったく危なげのない勝利で、牝馬の頂点を目指して秋へ堂々と駒を進める。

 

◆◇◆ 止まらぬ勢い 田坂オーナー
    エプソムカップでトーセンレーヴ初重賞制覇
 
◆◇◆

-2012/06/10-

田坂オーナーの超良血馬トーセンレーヴが、エプソムカップで初重賞制覇を達成。良血馬の宝庫田坂オーナーからまた重賞勝ち馬が誕生した。これでリーディングトップの田坂オーナーは、再び2位以下を突き放しにかかる。

 

◆◇◆ POC2歳世代初出走初勝利
    林オーナードラ1 トーセンパワフル
 
◆◇◆

-2012/06/02-

ドラフト明け翌日に始まった新馬戦。ここでいきなり林オーナーのドラ1トーセンパワフルと空耳オーナーのドラ1ラウンドワールドが激突。結果は堂々とレースを進めたトーセンパワフルが2着馬を退けての勝利。POC2歳世代初出走初勝利となった。
一方のラウンドワールドは道中不利を受けて下がりながらも、ラストはこの時期の2歳馬としては破格の32.9秒の末脚を繰り出し3着。先々に期待は残したが、まず緒戦の軍配はトーセンパワフルに上がった。

 

◆◇◆ POCドラフト2012開催 ◆◇◆

-2011/06/02-

JRAの新馬戦のスタートが早まったため、POC史上最も早い6月1日にPOCドラフトが『かに道楽』で開催された。
今年のドラフト登録頭数は昨年の51頭から9頭減少した42頭。
牡牝の割合は、牡馬29頭、牝馬13頭で、牝馬の割合が多かったのはギルボオーナーの牡4/牝3、千葉オーナーの牡6/牝4。
種牡馬別ではやはりディープインパクトがトップで10頭、アグネスタキオンが6頭、キングカメハメハが5頭、ネオユニヴァースが3頭。オーナー別では、千葉オーナーのディープインパクト、空耳オーナーのアグネスタキオン、高畠オーナーのキングカメハメハがそれぞれ3頭の指名で固める傾向が見られた。
厩舎別では、池江寿が6頭で単独トップ。2位が昨年トップタイだった角居で5頭、3位が松田博の4頭、4位が松田国の3頭。オーナー別ではギルボオーナーが池江寿3頭で固められていた。
今年も上位人気馬はほぼ獲り尽くされた感があり、これらの馬の中からクラシック候補馬が続々と誕生してくるだろう。

 

◆◇◆ 今年もダービー出走馬確保 ギルボオーナー
    トーセンホマレボシ 京都新聞杯日本レコードで圧勝
 
◆◇◆

-2012/05/05-

昨年はPOC初年度にしてダービーにコティリオンとトーセンラーの2頭出しを果たしたギルボオーナー。今年はトーセンホマレボシが京都新聞杯を2着に21/2馬身差をつけた上に、日本レコードのおまけつきで圧勝。これまでは後方待機の切れ脚勝負が持ち味だったが、今回は先行して押し切る自在性を発揮しての勝利。日本レコードで内容も良く、出るだけのダービーとは言わせない。
ギルボオーナーは初のGII制覇となり、オーナーリーディングも4位にジャンプアップ。京都新聞杯勝ちは意外にもPOC馬初。
東では田坂オーナーのスピルバーグがプリンシパルSを制し、POCダービーを彩る役者たちが揃い始めた。

 

◆◇◆ ルーラーシップ 初のGI制覇は香港で
    クイーンエリザベスIIC圧勝     
 
◆◇◆

-2012/04/29-

田坂オーナーのルーラーシップが香港のGIクイーンエリザベスIICに出走。結果は3番手から抜け出して2着に33/4馬身差をつける圧勝。日本で果たせていないGI制覇を海外でやってのけた。これは日本のトップクラスのレベルの高さを見せつける勝利ともいえるだろう。
この勝利で田坂オーナーは再び林オーナーを抜き返して、オーナーリーディングトップへ。しかし林オーナーも同日のトーセンジョーダンの天皇賞2着で追いすがり、今年も大激戦が繰り広げられる。

 

◆◇◆ 林オーナー首位へ ワールドエース一冠目皐月賞2着 ◆◇◆

-2012/04/15-

今年もクラシックに主役級を送り出すPOC。一冠目となる皐月賞は、1番人気に千葉オーナーのグランデッツァ、差のない2番人気に林オーナーのワールドエースが並ぶ。結果、1着は早めに抜け出したゴールドシップに譲ったが、2着にしっかりとワールドエースが入りポイントゲット。脚質的にダービーが向くと戦前から言われており、二冠目はそう簡単には譲らない。
これで林オーナーは田坂オーナーを抜き、オーナーリーディングトップに立った。

 

◆◇◆ グランデッツァ皐月へ向けて前進 スプリングS快勝
    千葉オーナー最下位から一撃で3位浮上       
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-2012/03/18-

千葉オーナーのグランデッツァが、春のクラシック戦線へ向けて皐月賞のステップレース、スプリングSで始動。2歳王者も含めてトップクラスのメンツが揃ったが、ラストは先に抜け出したディープブリランテをばっさりと切り捨てる快勝。久々の不利をものともしない勝利で、皐月賞に王手をかけた。しかし林オーナーのワールドエースも、前日の若葉Sの見事な勝ちっぷりで、皐月賞最有力の声も。2頭の本番での直接対決に期待が高まる。
千葉オーナーはこの日、一日3勝の固め勝ちでオーナーラインキング最下位から一気に3位浮上。ブエナビスタなき後、苦戦が予想されていたが、しっかりと勝てる布陣を整えてきた。

 

◆◇◆ 林オーナー2週連続重賞V
    ワールドエース きさらぎ賞であっさり初重賞制覇
 
◆◇◆

-2012/02/05-

トップを走る田坂オーナーを追う林オーナーが、今週はきさらぎ賞に2頭を送り出す。1勝馬ながらも1番人気に支持されたワールドエースが本命。前走は展開が向かず届かなかったが、新馬戦のパフォーマンスはクラシック級。今回は能力全開でラスト3ハロン33秒フラットの切れを見せ、あっさりと重賞制覇を成し遂げた。ハデなパフォーマンスでPOCに新たなスター誕生を予感させる。
林オーナーは先週に続いて2週連続重賞V。独走態勢に入ろうとする田坂オーナーに追いすがる。

 

◆◇◆ 早くも熾烈なリーディングオーナー争い勃発
    ドナウブルー 京都牝馬ステークスで初重賞制覇
 
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-2012/01/29-

田坂オーナーが早くも突き放しにかかるリーディング争いの中、2位の林オーナーのドナウブルーが2番人気で京都牝馬Sに出走。元々一級品の素質を評価されていた同馬だが、今回は軽ハンデを活かして2着に11/4馬身差をつける完勝。ようやくその素質の片鱗を見せ始めた。あっさりと田坂オーナーの独走は許さない

 

◆◇◆ 田坂オーナー今年も2頭でGII競演
    ルーラーシップがAJCC圧勝  
 
◆◇◆

-2012/01/22-

田坂オーナーのもう1枚の看板ホース、ルーラーシップが、先週のトゥザグローリーに続いて単勝1.4倍の圧倒的支持を受けて、GIIAJCCに出走。3番人気にも同オーナーのトーセンレーヴ。しかしここは先週同様、有馬記念4着の格の違いを見せて2着に3馬身差をつける圧勝。トゥザグローリーと並び古馬王道を歩む2騎の活躍で、まるで昨年の再現のように田坂オーナーがロケットスタートを決めた。この2枚看板は強烈だ。

 

◆◇◆ 王座へ着々 トゥザグローリー
    トップハンデ関係なし 日経新春杯貫録の勝利 
◆◇◆

-2012/01/15-

田坂オーナーの看板ホーストゥザグローリーが、暮れの有馬記念3着の実績を引っ提げて、GII日経新春杯に単勝1.6倍の支持を受けて出走。対するPOC馬は林オーナーの4歳二騎ダノンバラードとリベルタス。しかしトップハンデをものともしないトゥザグローリーがGI級の貫録を見せつけて、ダノンバラードを11/4馬身退けての完勝。さすがにここでは力が違った。まずはトゥザグローリーと田坂オーナーが2012年のスタートダッシュを決めた。
田坂オーナーは昨年のルーラーシップに続いて同レース連覇となった

 

◆◇◆ 2012年度POC展望 ◆◇◆

-2011/12/30-

高畠オーナー

凄まじい勢いで駆け抜けた1年、来年も古馬になるオルフェーヴル、牝馬クラシックの主役にジョワドヴィーヴルと、他オーナーには付け入る隙は少しもない。GI2勝馬アヴェンチュラの離脱もむしろいいハンデキャップとなるくらいで苦にもならない。2歳には他にもシャンボールフィズ、ダノングーグーなど、もう一皮むけそうなところもおり、さらなる上昇さえも見込める。無理に隙を見出すとすれば、海外に軸足を移すオルフェーヴルのポイント奪取が計算しづらいところか。しかしどう計算が狂ったとしても、来年のリーディングはほぼ間違いないところだろう。

田坂オーナー

トゥザグローリー、ルーラーシップ、マルセリーナのGI級に加えて、トーセンレーヴ、グルヴェイグ、トライアンフマーチと準主役級まで取り揃え、層の厚さなら負けていない。しかしGI級はトップに立たないことにはポイントに結びつかず、2枚くらい落ちてGIIを主戦場にしたほうがポイントになるくらいで、ややエアポケットに陥っている感がある。総合力なら高畠オーナーとはポイントほどの差はないはずだが、主役の3頭がエアポケットを抜け出せるかどうかにかかっている。2歳は現状苦戦しそうだが、既存勢力がハマればリーディング返り咲きも十分狙える位置にいる。

林オーナー

今年はリーディングを獲れるかとみていたが、牝馬3冠当確のはずのレーヴディソールの戦線離脱が大きく計算を狂わせた。他にもリルダヴァル、ダノンバラード、リベルタス、ドナウブルーなどの伸び悩みも意外なところだった。しかし来年はトーセンジョーダン1頭だけでも上位食い込みは堅い。2歳には1戦1勝ながらも早くもクラシック級の評価を受けるワールドエース、デビュー戦のインパクトが強かったアナスタシアブルーと、将来への布石もしっかりできている。オルフェーヴルが海外に出ている間に国内をジョーダンが制圧し、その脇を固める馬が育ってくれば、高畠、田坂、林の新3強の年になる。

千葉オーナー

ブエナビスタ1頭で上位争いを演じてきたが、ついに引退のときを迎えた。来年は苦戦を強いられることは必至だが、2歳にグランデッツァ、エネアド、アドマイヤブルー、コーダリーとなかなかおもしろい布陣を敷いてきた。上位3オーナーとは水をあけられたが、そこに食らいつけるかどうかはこれらの2歳馬の活躍如何による。

ギルボオーナー

トーセンラー、コティリオン、ダンスファンタジア、アドマイヤセプター、サトノオーと役者は十分に揃っていたが、爆発力が足りなかった。当面はトーセンラー、アドマイヤセプターを中心に、コティリオンの復帰を待つ形となるだろう。2歳馬のほうは評判ほどの力を発揮しておらず、トーセンホマレボシ、プレリアルの開花が望まれるところ。

空耳オーナー

POC初年度以来最悪の年となった今年。最後にようやくダノンスパシーバがオーナー唯一のオープン馬に格上げとなったが、まだまだ質量ともに他のオーナーとは差がありすぎる現状。しかしそのダノンスパシーバも末脚だけなら上でも通用するものを持っており、リフトザウイングスもオープンまで上がるのは時間の問題だろう。2歳も既デビュー組は底を見せた感はあるが、未デビュー5頭がまとめて入厩し、年明けに次々とデビューを予定している。来年他のオーナーと渡り合うためには、昨年の高畠オーナーのようにオルフェーヴルするしかないだろう。