ピ ッ ク  

 

◆◇◆ POC2023年度代表馬 三冠牝馬リバティアイランド ◆◇◆

-2023/12/31-

POC2023年度代表馬は、牝馬三冠、ジャパンカップでも古馬最強馬イクイノックスの2着を確保した千葉オーナーのリバティアイランドが受賞。今年はダービーを制した空耳オーナーのタスティエーラとの激戦が予想されたが、確実にポイントを積み重ねて自力で押し切った。ダービー馬がPOC年度代表馬に選出されなかったのは、5歳馬のオルフェーヴルに阻まれた2013年の千葉オーナーのキズナ以来2度目。
オーナーリーディングは、ダービーとスプリンターズSをママコチャで制した空耳オーナーが、三冠牝馬擁する千葉オーナーを総力戦で押し切っての受賞。

最多勝オーナーは、リーディングを争った両オーナーのどちらでもなく、リーディング3位のギルボオーナーと4位の林オーナーが受賞。
最優秀古馬は、空耳オーナーのリーディングの決定打となるスプリンターズSを制したママコチャ。
最優秀3歳馬は、年度代表馬のリバティアイランド。ダービー馬がすべての部門で受賞ゼロとなったのは、POC始まって以来の珍事。
最優秀2歳馬は、ギルボオーナーのドラフト外登録馬シンエンペラーの受賞が確実視されるなか、2歳馬の最終決戦となるGIホープフルSで、直接対決でこれを破った林オーナーのレガレイラが受賞。牝馬のホープフルS制覇はJRA史上初で、皐月賞挑戦のプランも打ち出されている規格外の馬。
最 多勝馬は、条件戦を駆けあがる馬がいなかった今年は、順当にリバティアイランドが受賞した。

 

◆◇◆ レガレイラ 牝馬初の2歳GIホープフルS制覇!
    シンエンペラーを破ってPOC2歳世代の頂点に 
 ◆◇◆

-2023/12/28-

1年の最後を飾る、2歳馬の頂点を決めるGIホープフルステークスに、ギルボオーナーのPOC2歳リーディングトップのシンエンペラーと、林オーナーのレガレイラ、ウインマクシマムが出走。人気の一角が出走取消となったことで、シンエンペラーとレガレイラが人気を分け合う形に。レースは、好スタートを決めたシンエンペラーに対して、出負け気味のスタートとなったレガレイラ。出たままの位置取りでレースを進め、直線で先頭に立って押し切るかに見えたシンエンペラーを、レガレイラが大外から並ぶ間もなく差し切っての勝利。GIに昇格して以来初の牝馬によるホープフルS制覇となった。
これでPOC2歳世代牡牝通じてのトップとなったレガレイラだが、前走では同じく林オーナーのダノンエアズロックに敗れており、牝馬には重賞圧勝のギルボオーナーのチェルヴィニア、さらにそれを新馬戦で破った高畠オーナーのボンドガールもおり、来年も多士済々の充実のPOCクラシック戦線が幕を開ける。

 

◆◇◆ POC追加登録馬シンエンペラー 京都2歳S制覇
    ギルボオーナー 2歳世代牡牝両重賞制覇     
◆◇◆

-2023/11/26-

林オーナーのドラフト5位指名馬ホウオウプロサンゲと、ギルボオーナーのドラフト外追加登録馬シンエンペラーが、GIIIラジオNIKKEI京都2歳Sで激突。1番人気に支持されたシンエンペラーは後方に付け、対するホウオウプロサンゲはスタートを決めて先行態勢。最後の直線で伸びあぐねるプロサンゲの内をグイグイ伸びるシンエンペラー。ゴール前はきっちり差し切って、見事デビュー2戦目で重賞制覇。ギルボオーナーは牝馬のチェルヴィニアに続いて牡馬も重賞制覇で、牡牝共に世代トップに立った。

 

◆◇◆ チェルヴィニア POC2歳世代初重賞制覇
    アルテミスSでサフィラを撃破しGIへ   
◆◇◆

-2023/10/29-

POC2歳世代初重賞制覇を賭けて、ギルボオーナーのドラフト2位指名チェルヴィニアと、空耳オーナーのドラフト4位指名サフィラが、アルテミスステークスで激突。新馬戦惜敗後の未勝利戦で高いパフォーマンスを発揮して勝った両馬だが、人気は圧倒的にチェルヴィニアに軍配。レースはスムーズに出たサフィラに対してやや出負けしたチェルヴィニアだったが、最後の直線で2頭が並ぶとチェルヴィニアが一瞬でサフィラを置き去りにして、そのまま突き抜けて完勝。見事世代初重賞制覇を果たし、2歳女王への最右翼へと躍進した。

 

◆◇◆ リバティアイランド 異次元の強さで秋華賞制覇!
    
POC史上初の牝馬三冠達成でGI4連勝     
◆◇◆

-2023/10/15-

千葉オーナーのリバティアイランドが、牝馬三冠を賭けて秋華賞に出走。POCからは唯一この馬を負かした空耳オーナーのラヴェルも。リバティはスタートを決めてやや前目を追走、4コーナーで次元の違う脚でまくって一気に先頭に立つと、そこから後続を突き放す一方で、最後は2着馬の豪脚に迫られるも安全圏できっちり押し切り、見事に牝馬三冠を達成。POCでは2007年に桜花賞と秋華賞を制した田坂オーナーのダイワスカーレット、2009年に桜花賞とオークスを制して秋華賞で3着に敗れた千葉オーナーのブエナビスタがいたが、牝馬三冠を達成したのはPOC史上初。これから古馬との対戦を迎え、どこまで強いのか楽しみが広がる。

 

◆◇◆ スプリント路線転向2戦目のママコチャ
    
GIで初重賞制覇! スプリンターズS勝利 ◆◇◆

-2023/10/01-

空耳オーナーのママコチャが、初めてのスプリント戦に挑んだ前走のGIIIでいきなり2着に入り、転向2戦目でいきなりGIスプリンターズSに挑戦。重賞勝利もない初物尽くしながらも、3番人気に支持されての出走。レースは綺麗なスタートを決めて前目につけ、徐々に先頭に並びかけるように進めて、最後の直線で早めに先頭に立つと一旦は後続に差されるも差し返す勝負根性を見せて、最後はハナ差で勝利をもぎ取った。スプリント戦初勝利と初重賞制覇を同時にGIで決めた。
POC馬によるスプリンターズS制覇は、1998年の空耳オーナーのマイネルラヴ以来2勝目となる。

 

◆◇◆ 重賞未勝利の3歳馬が重賞で古馬撃破!
    ノッキングポイント GIII新潟記念勝利!
 ◆◇◆

-2023/09/03-

夏のハンデ戦GIII新潟記念に、POCから高畠オーナーの無冠の女王サリエラと、千葉オーナーのダービー5着馬ノッキングポイントが出走。サリエラが抜けた1番人気に支持されたレースは、出負けしたサリエラと対照的に好スタートを決めたノッキングポイントがスムーズに先行態勢。そのまま内の経済コースを進んだノッキングポイントが、新潟の最後の長い直線に入ると、内目からじわじわと先頭に立って外からの後続の追撃を振り切って勝利。古馬を相手に見事な重賞初勝利を決めた。
この勝利で、オーナーリーディングでも千葉オーナーがトップの空耳オーナーに肉薄。秋のダービー馬と牝馬二冠馬の結果がリーディングを左右する。

 

◆◇◆ POCドラフト会 議2023開催 ◆◇◆

-2023/06/02-

オークス、ダービーと2週連続でGI馬を輩出したPOCの新たな年度を迎えるPOCドラフト会議2023が開催された

今年のドラフト登録頭数は、昨年とまったく同じ42頭、牡牝の内訳までも昨年と同じで、牡馬29頭、牝馬13頭となった。
種牡馬別では、ハーツクライが6頭でトップ、1頭差の5頭で2位がドゥラメンテ、昨年9頭でポストディープと目されたエピファネイアは4頭でモーリスと並ぶ3位タイとなった。ただしトップのハーツクライは、空耳オーナーによる4頭固めによるところも大きかった。いずれにしてもハーツは最終世代でもあり、ポストディープは未だ現れず。
厩舎別では、昨年に続いて今年も矢作厩舎が昨年と同じ5頭でトップ、ギルボオーナーが3頭指名した木村厩舎もトップタイとなった。3位は友道厩舎の4頭で、国枝厩舎、中内田厩舎が3頭となった


今年は昨年以上に競合が少なく、2位指名で一度激突したのみで、指名時の大きな悲鳴も控えめだったことから、オーナーの好みの分散が顕著に出たドラフトでもあった。

 

◆◇◆ タスティエーラ 日本ダービー制覇!
    
皐月賞馬に逆転勝利で世代最強へ   ◆◇◆

-2023/05/28-

3歳最強馬決定戦・日本ダービーに、POCから空耳オーナーのタスティエーラと高畠オーナーのシャザーン、千葉オーナーのノッキングポイントの3頭が出走。レースはタスティエーラが先行して皐月賞馬ソールオリエンスがそれを見る形。最後の直線でタスティエーラが外から先頭に立って押し切りにかかり、後続が詰め寄るところをしのぎ切って見事に日本ダービー制覇。皐月賞馬ソールオリエンスを2着に従えての逆転勝利で世代最強に君臨。
空耳オーナーは2005年のディープインパクト以来18年ぶり2度目のダービー制覇で、ダービー2勝の高畠オーナー(オルフェーヴル、シャフリヤール)に並び、ダービー3勝の千葉オーナー(ネオユニヴァース、キズナ、ドゥラメンテ)に迫る。先週のリバティアイランドによるオークスとダービーの
POC馬による同年制覇は、2017年の千葉オーナーのソウルスターリング(オークス)とギルボオーナーのレイデオロ(ダービー)以来2度目。この勝利で空耳オーナーは先週奪われたオーナーリーディングの座を再び奪い返した。

 

◆◇◆ リバティアイランド オークスでも余力十分に二冠達成
    もはや牝馬三冠は目標ではなくステップか       
◆◇◆

-2023/05/21-

牝馬クラシック第二弾のオークスに、POCからはリバティアイランド、ラヴェル、ライトクオンタムが出走。しかし今年のオークスは、桜花賞馬リバティアイランドが注目を一身に集めるダントツの人気。レースはライトクオンタムが引っ張る流れで、ラヴェルがそれを見る形、その後ろに堂々リバティアイランドという態勢。最後の直線で先頭に立つライトクオンタムを悠々と抜き去るラヴェル。リバティに唯一土をつけた一戦が頭をよぎるが、残り200mで鞍上が必死に追うラヴェルを悠々とかわしていくリバティアイランド。後続馬も追ってくるもその差が縮まることはなく、2着馬に6馬身差の圧勝。初距離もまったく危なげなしの勝ちっぷりに、三冠はもはや既定路線で秋の目標は現役最強か。
千葉オーナーはこれでブエナビスタ、ソウルスターリングに次ぐオークス3勝目。再び空耳オーナーを抜いてオーナーリーディングトップに立ち、ここから年末まで押し切りも。

 

◆◇◆ 2歳女王リバティアイランド発進 歴史的名牝へ
    異次元の末脚で最後方から全馬ごぼう抜きで桜花賞制覇 
◆◇◆

-2023/04/09-

牝馬クラシック第一弾桜花賞に、千葉オーナーの2歳女王リバティアイランドがダントツの1番人気で出走。POCからは他にも牡馬混合重賞を制して2戦2勝無敗の高畠オーナーのライトクオンタムが2番人気、2歳時にリバティアイランドに唯一土をつけた空耳オーナーのラヴェルが10番人気で、3頭の対決となった。
レースはやや出遅れ気味のスタートとなったリバティアイランドが後方を進み、4コーナーでは最後方まで下げながらもそこから17頭全馬ごぼう抜きで先頭でゴールを駆け抜けた。早くもGI2勝目で三冠への一歩を踏み出した。
この勝利で千葉オーナーは、昨日ギルボオーナーに抜かれて最下位だったのが、こちらも全オーナーごぼう抜きで一気にリーディングトップへ。無事なら三冠はほぼ確実といえる内容で、千葉オーナーも一躍リーディング最有力となった。

 

◆◇◆ 空耳オーナーのドラフト1位2位揃い踏みの弥生賞
    2位指名タスティエーラが堂々の勝利でクラシックへ
 ◆◇◆

-2023/03/05-

空耳オーナーのドラフト1位レヴォルタード、2位タスティエーラが揃い踏みでクラシック前哨戦となる弥生賞に出走。いずれも1勝馬ながらも4、3番人気に支持されてのレース。1枠から逃げ宣言のレヴォルタードは中団、タスティエーラは先行し、最後の直線で先頭に立ったタスティエーラが抜け出してそのまま押し切っての勝利。前走の共同通信杯4着から巻き返しての初重賞制覇となった。これで堂々クラシック戦線の主役の1頭として大舞台に臨む。
この勝利で空耳オーナーは、高畠オーナーを抜いてオーナーリーディングトップに返り咲いた。

 

◆◇◆ バーデンヴァイラー 佐賀記念で地方交流重賞2勝目 ◆◇◆

-2023/02/09-

地方交流重賞・佐賀記念に、重賞2勝目を狙うバーデンヴァイラーが2番人気で出走。出負け気味のスタートからすぐに巻き返して2番手追走。4コーナーで仕掛けて抜け出すと、そのまま後続を寄せ付けない完勝。昨年のマーキュリーC以来の重賞2勝目となった。前回の勝利後2走は精彩を欠く走りだったが、そんな不安をかき消す勝利で、再びJRA重賞初制覇に挑む。

 

◆◇◆ 日経新春杯でGII初制覇 完全復活ヴェルトライゼンデ ◆◇◆

-2023/01/15-

前走のジャパンカップ3着で屈腱炎の不利を乗り越えてトップクラスの地力を示したヴェルトライゼンデが、GII日経新春杯に出走。しかしここでは前走の好走が仇となり、59キロのトップハンデを背負わされての2番人気。レースでは好スタートからやや下げて中団前目を追走。最後の直線に入ると荒れた内を嫌って馬場の外目に出し、最後までグイグイ伸びて最後はきっちり差し切り、自身初となるGII勝ちを果たした。屈腱炎による1年以上の休養から、いよいよGIが狙える位置まで上り詰めてきた。空耳オーナーの6歳世代、昨年はポタジェ、今年はヴェルトライゼンデがGI制覇へ。

 

◆◇◆ 高畠オーナー・ドラフト10位指名馬 ライトクオンタム
    
デビュー2戦目で重賞勝ち シンザン記念制覇!     ◆◇◆

-2023/01/09-

高畠オーナーのドラフト10位指名馬で、最後のディープ産駒としても注目を集めた1頭ライトクオンタムが、デビュー戦勝利からGIIIシンザン記念に駒を進めた。2番人気に支持されたレースでは、中団やや後方を追走。直線で大外へ持ち出すと、他馬と離れた馬場の中央をすいすいと伸びて差し切り勝ち。見事デビュー戦から連勝で重賞制覇を果たした。
先に勝ち上がったオープンファイアと共に、この世代でディープインパクト産駒を指名したオーナーの選馬眼が光る。

 

◆◇◆ 2023年度POC 展望 ◆◇◆

-2022/12/30-

林オー ナー

総合力で獲った22年度のオーナーリーディング。中心馬不在で全オーナーのなかでも最も計算が立ちにくい布陣。ダノンスコーピオン、バーデンヴァイラー、ダンテスヴューの復権と、サトノフラッグ、ヨーホーレイク、ソネットフレーズの復活如何がカギを握る。2歳には世代トップクラスの力を見せるダノンタッチダウンがいるが、他がまだ存在感を示せず、トップも最下位もあるほど爆発と不発が紙一重

ギルボオーナー

セリフォスの3歳マイル王者への君臨、サリオスの復活と22年度終盤の追い込みは凄まじいものがあったが、引退レースを走れなかったサリオスの不幸が、なんともいえない影を落とした。しかしセリフォスは健在で、上り馬エピファニー、アーティットもいる。ただ、2歳がデビュー戦で大物感を見せながらも2勝目を挙げられなかったフェイト、グランヴィノス、デインバランスと、まだ中心となる馬が決まらず、3歳戦線をどの馬が担えるかが課題。

空耳オー ナー

重賞未勝利のポタジェのまさかのGI勝ち、同期のヴェルトライゼンデの屈腱炎からの復帰初戦の重賞勝ちで、計算以上ともいえる結果を残した22年度。GI馬ポタジェは安定感に乏しいが、JC3着のヴェルトライゼンデに新たな柱としての期待が高まる。そこに3連勝でオープンまで駆け上がったママコチャ、後のGI馬を前哨戦で破ったラヴェルと、牝馬が脇を固める。勝ち上がった2歳馬も底を見せていないのがおり、未デビューの評判馬も残っている。他オーナーのような安定度は期待できないが、計算できない爆発力は健在。

高畠オー ナー

シャフリヤールとグレナディアガーズでラスト一気に追い上げた22年度。いい形で年明けを迎えることとなり、数少ない古馬にはGI級の素質を見せるサリエラも控える。2歳も重賞勝ち馬こそいないものの、チャンスザローゼス、ダイヤモンドハンズ、オープンファイアとオープンでも期待できるメンツが揃う。上位級の安定感ならオーナー随一で、今年以上は間違いないだろう。

千葉オー ナー

22年度は序盤から苦戦が続いたが、終盤でリバティアイランドのGI勝利とキラーアビリティの復活による一気の大攻勢で、結果的には今年度は最下位となったが、最高の形で来年にバトンをつないだ。この2頭がそのまま来年のオーナーリーディングの鍵を握り、牡馬クラシック戦線にもダノンザタイガーを配置。上位層の安定感は最下位とは思えないほどで最高級ともいえるが、弱点はそれ以下の層の薄さ。層の厚い他オーナーに対して勝ち切るにはもう一段高めたい。