能登半島一周 〜脱落〜

 

最近のドライブは東中心だったので久々に北へ行きたくなり、国道307号線を北上することにした。
306号を経由して彦根から8号線をさらに北上し、滋賀県木之本から国道365号線で山越え。
福井県武生市で再び8号線に戻り、あとはひたすら北上。
スタートが昼の1時をまわっていたので、金沢を通るときには23時をまわっていたか。
金沢からやや北東に向かったところの何もないパーキングで、小休止のつもりで止まったが、起きれずそのまま朝まで。

翌朝6時に起きだして、今からなら能登半島一周も可能かと、小矢部市から471号線で今浜方面へ。
その途中の高松町八野というところで、自然に包まれた田舎道を走っていると、道の左側にかわいらしい木々が見えた。
慌てて車を止めてみたが、そこからでは土手で見えない。
他に車がいないのをいいことに、坂道を勢いをつけながらバック。


写真は撮れた...
しかし写真を撮るために車を止めたのに、写真を撮ることしかできない時間も同時に生まれた。
私に1.4トンの車を動かす力があれば...

そう、それは突然に訪れた。





































落ちた。
気持ちではなく(いや気持ちもだが)車が溝に落ちた

持ち上がるかも...
私は脱輪した側の車体の下に手をかけて、力を入れた。

...どうやら私の知性はショックのあまり、私を離れてしまったらしい。
その証拠に、





































アップの写真まで撮ってしまっていた。

JAFに来てもらうまで退屈だったから...
先頭に載せている木の写真も、この退屈しのぎに撮ったもの。

はまった溝は結構深く、タイヤは地についていなかった。
この車体を支えていた後輪のシャフトが、脱出後に曲がっていることが判明。
タイヤが偏磨耗してしまうが、慌てて直さなくてもとりあえず走ることはできる。
助けに来てくれたJAFの人と、飛び込みで見てもらった近くの日産ブルーステージの人の言葉を信じて、
やはり行けるところまで北上することを決定。
というか、このまま帰ると気持ちが落ちすぎる。


気持ちを切り替えて

輪島駅。
かなり寂しい駅と、写真には撮っていないがその駅前の雰囲気は、他の場所にはない強烈な印象を心に焼きつける。
寂寥(せきりょう)とも郷愁(きょうしゅう)ともつかない、なんとも言えない気配が漂う。
今度はゆっくり来てみたい。

輪島を過ぎて東へ向かった途中の道の駅「千牧田ポケットパーク」からの眺め。
秋に来たときとは海の色が違って見えた。
やはり海は夏の方がきれいに見える。

そして辿り着いた最終目的地である能登半島の北東の端、禄剛崎。
狼煙(のろし 地名です)の駐車場に車を止めて、少し山になったところを上ると見えてくる、禄剛崎の灯台。
日本の灯台としてイメージされるものとは明らかに形が違う特徴的な灯台。


芸術。



なんだかすごい距離表示板があった。
とりあえず役立てられる人は少なそうだ。

奥はちょっとした広場になっているが、人影は極めて少ない。
なんとなくアドベンチャーゲームの背景になりそうな景色に見える。
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しばらく歩くと右の写真の景色が見え始め、左の写真に映っている茶色の石碑に、持っていた石をはめ込むと、
距離板がくるくる回りだして、秘密の扉のある方角を指した、なんて。
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この後はまたもや無茶な帰りの行程が待ち受ける。
能登半島を無事南下して、金沢の南の野々市からは、157号で南へ下る。
大野市へ着くと158号線に乗り換えて、美山町で県道2号で武生まで。
8号線の渋滞を避けて随分遠回りしたが、時間を短縮できたかどうかは不明。
とりあえずすいすい走れるので、多少遅くてもこの道筋は悪くない。

最後は長浜で花火に出会い、思わず近くのレストランの駐車場に車を止めて、
座席の背もたれの上に座ってサンルーフから上半身を出して見物。
相当近かったので、大きさも音も大迫力。
見終わると夜の9時をまわっており、その花火渋滞でさらに状況は悪化。
10時半くらいに名神高速に乗ったのだろうか。
運転を変わってもらった私は、高速に乗ったことさえ記憶があいまい。
1日700キロの行程は、まだ私には無理があるようだった。

 

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