室戸岬の初日の出と宇和島の闘牛

 

−12月31日− 四国へ

12月31日から3泊4日の予定で、四国一周のドライブ旅行に出た。
(結果的には高知県の足摺岬や香川県を通らなかったため一周とはならなかった)

前日の夜にシュラフ(寝袋)やお風呂セット(タオルや着替え)、
犬の銀河(パピヨン・オス・4ヶ月)も連れて行くので犬のトイレ等も車に積み込んで準備万端。
31日は6時起床。
6時50分に車に乗り込んで出発した。
起きられずに遅くなるようなら高速で四国まで一気に渡ることも考えたが、この時間なら渋滞もなさそうなので、
2号線で途中ファミリーレストランでモーニングを食べながら、兵庫県の垂水まで。
そこから明石海峡大橋を渡るために、神戸淡路鳴門自動車道で一区間乗り淡路で降りる。
淡路島内は国道28号線で南下し、途中睡魔に襲われたためコンビニの駐車場で1時間仮眠。
復活後、福良から県道25号線で淡路島南インターへ向かい、そこからまた一区間高速で鳴門海峡を超え、鳴門北で降りる。
降りてすぐに今まで見かけなかった料理屋があったので、そこで昼食にした。
ここの刺身と天ぷらはかなりいけた。
少々値段は張るが、今度は夜来てみたい。

徳島県に入ってからは、県道11号線を経由して国道28号線に出て、さらに国道11号線55号線でオーソドックスなルートでの南下を続ける。
途中の阿南市で、銀河が車道に出てしまい大変なことになるが、詳細はエッセイのほうで。


車の揺れで飛ばされないようシュラフの間で眠る銀河

いろいろありながらもさらに南下を続け、日和佐町の薬王寺のすぐ近くにある温泉で一回目のお風呂。
風呂をあがって外に出てみると、薬王寺がライトアップされて綺麗に夜の闇に浮かび上がっていた。
しかし寒いので眺めるだけにして、その前の露店を見て歩く。
まだ時間が早いのでどこも準備中のようだった。
お風呂の次は晩御飯。
いつものパターンだ。
コンビニすらなくなるかもしれない不安に駆られながらもそこからさらに南下して、
道の駅”宍喰温泉”によさそうなレストランを見つけ、そこで晩御飯。
こちらも昼に負けず劣らず刺身と天ぷらがおいしかった。
満足して今夜の寝場所、道の駅”キラメッセ室戸”へ向かう。
翌朝の初日の出を拝むために、念のため室戸岬を偵察。
既に数台の車が止まっており、駐車場の数も少ないため、翌朝来て止められるのか不安がよぎるが、
なんとかなるだろうと根拠のない自信に頼りながら道の駅へ向かう。
ところが、道の駅”キラメッセ室戸”の駐車場は閉鎖していて入れなかった。
暴走族や走り屋の溜まり場にならないための対策だろうが、計算が大きく狂った。
近くに道の駅はここしかない。
こうなったら室戸岬の駐車場で寝るしかない。
トイレが少し汚そうだが、ここの道の駅閉鎖を知って室戸岬の駐車場へ回った車も多そうだ。
慌てて室戸岬へ向かったが、駐車台数はほとんど増えていなかった。
まだ時間は22時前。
他の人が来るのは年越しの直前なのだろう。
既に倒して平らにしてある車の後部にシュラフを広げて、寝る準備。
家にいる時よりも随分と健康的な時間の睡眠だ。
明日も早起きになるし。
しかしそう甘くはなく、わかっていたことではあるが銀河が寝かしてくれない。
顔を舐めにくるわ、暴れるは、シュラフに潜れば掘りまくる。
結局おとなしくなったのは12時前だっただろうか。
明日も早いのに・・・

−1月1日元旦− 室戸岬の初日の出

6時20分起床。
さあ初日の出だ。
しかし周りが随分とうるさい。
パトランプも回っている。
パトカーからの声を聞くと、どうやら室戸岬に初日の出を見に来た人が、駐車場が埋まっているので道路脇に停車しようとして、
警察がそれに対して警告しているようだった。
車を降りてみてみると、ものすごい車の数。
大渋滞になっていた。
日の出を見た後の行程に不安を抱きながら、岬のほうへ初日の出を拝みに駐車場から歩いて移動。
しかし、日が昇ってくるはずの海の向こうの空には、雲が広がっていた。
そこ以外は雲一つないのに。
それでもなんとか初日の出。


う〜ん、いまいちぱっとしない


雲の上からもう一度(笑)初日の出のチャンス

今度はなんか日の出っぽくなった

さあ満足して今度は四万十川沿いを走りに西へ。
しかし不安は的中して大渋滞で車はのろのろとしか動かない。
嫁が銀河と一緒に車を降りて、渋滞中の車の横を軽快に散歩していく。

ようやく車も動き出し、ファーストフードで朝食を済ませて昨日から同じ国道55号線で一気に高知市内まで。
高知でジャスコに少し寄り道。
大きなジャスコ(看板に書かれている駐車台数と専門店数を見て判断)を見るとついつい入ってしまうのであった。
そこでバッグに入った犬用福袋(福バッグ?)を買った。
バッグは赤と黄土色の2種類あったが、黄土色よりはと赤にした。
ところが開けてみるとこれがメス犬用。
店員は赤のバッグを見ている私たちに、「こちらの色もありますよ」と黄土色も見せてくれたが、あっちがオス用じゃなかったのか?
なんとなく腑に落ちない気持ちでジャスコを後にし、国道56号線で南西の窪川町にある道の駅”あぐり窪川”へ。
3年前と2年前にここのレストランで食べたことのある”かつおのたたき定食”を遅い昼食にした。
ようするに3度来て3度とも同じものを食べたわけだ。
1度目は春、2度目は冬に食べたが、やはり春の味にはかなわなかった。
今回も冬に来てしまったが、その割にはなかなかの美味だった。
でもやはり最初の春に食べた時の感動をもう一度味わいたい。

ここから国道381号線に乗り換え、四万十川沿いを西へ向かう。
途中銀河を遊ばせたかったので、十和村で河原に下りて銀河を遊ばせた。


まあ普通の河原です ただ石がごろごろしていてちょっと歩きにくい


四万十川の河原で遊ぶ銀河の写真集

1時間以上遊んだ後、日も暮れてきたので細い道の多い国道を西進。
途中道の駅”虹の森公園まつの”を通ったが、休館で場内に入れず。
裏へ回れば入れたのかもしれないが、昨晩の”キラメッセ室戸”同様、道の駅が閉鎖されていて入れないのはあまりないことだ。
愛媛県広美町から国道320号線を経由して宇和島入り。
暗くなってきたので、そろそろお風呂探しのためにコンビニへ。
宇和島市街から南へ約10km行ったところの津島町の温泉を見つけてそこへ向かう。
温泉の後は恒例の晩御飯だが、宇和島市街を抜ける直前にあった四国中国地方を中心に展開するファミリーレストランに入った。
結構多くの店舗を出しているのに、見たのは今回が初めてだった。
あまり見かけないメニューの”かきあげ重”を食べ、後は寝るだけとなる。
河原ではしゃいだ銀河は、今晩はおとなしく眠ってくれるだろうか。

一年に数回しかない宇和島の闘牛が翌1月2日に開催されること以外、闘牛大会についての詳しい情報をまったく仕入れていなかったので、
コンビニで調べようと思ったが、寝るために山に入ってしまったためコンビニを見つけられず、とりあえず携帯で軽く検索。
翌朝宇和島駅あたりで調べることにして、広見町の道の駅”広見森の三角ぼうし”で就寝。
銀河は少しはしゃいだだけで、すぐにおとなしくなってくれた。
やはり昼たっぷり疲れ、いや遊ばせなければいけないな、と思いながら熟睡。
・・・のはずが、シュラフを過信して山間部の道の駅を選んだため、明け方足先や肩が寒くあまり熟睡できず。
3000円の特価のシュラフだったもんなぁ。

−1月2日− 宇和島闘牛大会正月場所

闘牛大会の開催時間もわからず、見れないかもしれないという不安もあったが、
日が昇って暖かくなってようやく気持ちよく眠れそうだったので、たぶん開催は昼からだろうと決め込んで睡眠継続。
9時半頃に起き出して、再び宇和島市街へ車を走らせる。
宇和島駅前の地図で宇和島市営闘牛場を探して、闘牛場へ。
これがかなりわかりにくいところで、闘牛場は小高い山の上にあった。
そこで午後0時から開催されることと、当日券で入れることを確認して(予約というものは存在しないようだった)
再び宇和島駅へ戻ってホテル付属のレストランでモーニング。
まだ開催まで1時間くらいあるが、駐車場が一杯になりそうな気配だったのと、いい席が取りたかったので早めに闘牛場へ。
外観はサーカス小屋のような雰囲気。
中に入ってみると、思っていたほど大きなところではなかったが、
コンサートホールに対するライブハウスのような舞台と近いことによる臨場感が期待できそうだ。


円形の闘牛場の周りを約十段の客席が囲む形 前から4列目の席に座った

大会緒戦は、前頭の対戦 黄金パンダvs闘勝キング。
名前は置いといて(笑)、初めて見る闘牛に少し感動。
思わず見入ってしまう。
そして2戦目となる小結戦、治朗丸が皮膚病のため急遽出場が決まったチビ暴。
明らかに対戦相手明野三号より一回り小さい体で立ち向かう。
しかしやはり体重差は大きく、試合は常に押され気味。
その中で時折見せる反撃に観衆も拍手で応援。
最後は相手に尻を向けて逃げ出してしまったが、観衆からは健闘を称える拍手喝采。
印象的な試合になった。


山木梅一号vs石崎(たぶん)

闘いの合間に化粧回しをした闘牛のお披露目

そして試合は関脇戦へと移り、4戦組まれていた関脇戦の最後の1戦、順平花形vs闘神将力の対戦。
あるような気はしていたが、やはりという血みどろの決着。
敗北して逃げる順平花形を追う闘神将力が、円形の闘牛場の柵に追い詰め角で突く。
角が刺さったまま順平花形は柵の回りを逃げ回り、勢子達も危険なのでなかなか捕まえられない。
ようやく2頭の牛が引き離されてみると、順平花形の体には角が刺さった大きな穴が開いて、そこから血がどくどくと噴き出している。
そこに丸めたタオルを詰め込んで止血をするという凄惨な状態。
逃げ回る間も柵にぶつかり角を引っ掛け逃げていたので、柵の前にいたカメラマンたちも、ちょっと血の気が引いたようだった。


角が刺さった穴をタオルで塞ぐ順平花形と、同じく血みどろの角をタオルで覆う勝った闘神将力

その後順調に闘いは進み、10分を超える大激戦を繰り返す闘いや、1分で決着する見ごたえのある一戦など、
最後の横綱戦まで釘付けになってしまった。



もうどれがどの牛だったかさっぱりわかりません(笑)

午後2時30分頃に全ての対戦が終了。
大満足で闘牛場を後にした。

外は雨が降りそうな天気。
とりあえず国道320号線で宇和島から東の日吉村へ、そこから国道197号線で北西へ向かい、道の駅4連発。
大洲市へ入ったところで県道229号線に入り内子町へ。
ここで古い町並みを見て歩きたかったが、小雨が降っていたので軽く町並みを車で眺めて、国道56号線で松山へ向かう。
しかし渋滞が続いたため、松山の市街地を避けて県道23号線で松山市街の南を抜ける。
そこで道沿いに見つけた東道後温泉の看板を掲げた随分と賑わっている温泉に入る。
それにしても賑わいすぎだった。
その後は川内町で国道11号線に合流し、小松町で196号線に乗ってからすぐ県道13号線で新居浜のジャスコへ。
ジャスコ内のとんかつ屋で晩御飯。
とんかつ屋さんには時折入るが、ここはなかなかおいしかった。
食事の後は、夜の寒さ対策として室内用くつ下を買う。
そしてジャスコを出ると県道13号線を西に戻り、国道196号線を今治のほうへ北上して、今治市の道の駅”今治湯ノ浦温泉”で睡眠。
買ったばかりのくつ下を履いて寝たのはいいが、あまり遊んであげられなかった銀河の襲撃でやはりなかなか寝付けず。
つらい夜となった。

−1月3日− 帰途 帰省ラッシュの只中へ

朝起きて国道196号線317号線経由で、まずは今治にある嫁のお婆さんのお墓参り。
無事済ませて県道38号線で南下し、途中のコンビニで朝食。
そこから国道196号線を南に戻って県道13号線で新居浜を過ぎ、国道11号線から川之江市で192号線に入って東進する。
国道32号線を経由して県道12号線に入りさらに東へ。
今度四国へ行ったらうどんを食べようと決めていたのに未だ食べられず。
夜には四国を後にするので今しかチャンスはないと思い、うどん屋に飛び込んで遅い昼食にした。
普通だった。
その後小さな公園を見つけて銀河を遊ばせた後、鳴門北から高速で帰途に就く。
交通情報を見ると、当たり前のように帰省ラッシュの情報。
北まで抜けて亀岡あたりから帰ることも考えたが、いずれにしても渋滞は避けられそうにないため、
素直に阪神高速で渋滞にはまりながらの帰還。
それでも淡路島の北から3時間で帰れたかな。
晩御飯は家に帰ってからピザを取った。

これで今までの旅を上回る充実した3泊4日の旅が幕を閉じた。

 

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